Blenderは設定で日本語UIに変更できますが、以下のように漢字が簡体中国語のグリフで表示されることがあります。
これを正しい日本語の漢字で表示されるように改善します。
UI用フォントを指定する方法#
フォント設定でUI用フォント
に任意のフォントを指定する方法もありますが、「英数字がデフォルトのものではなくなってしまう」という欠点があります。
そこで今回は、英数字はBlenderデフォルトのものを使いつつ、日本語の漢字が正しく表示されるようにする方法を紹介します。
Blenderのフォント事情#
古いBlenderのバージョンでは、様々な言語のグリフをdroidsans.ttf
にまとめていましたが、
2022年7月29日のcommit e9bd6abにより、おおまかな言語ごとにフォントが分けられるようになりました。
Noto Sans CJK Regular.woff2
に含まれているこれにより、一時的に日本語フォントが改善されました。
しかし、このcommit e9bd6abでは簡体字中国語の表示に問題がある旨がziweidao氏によって報告されました。これを受け、commit ce68367969でNoto Sans CJK Regular.woff2
が置き換えられ、簡体字中国語が正しく表示されるようになりました。
簡体字中国語が正しく表示されるようになった一方で、日本語UIでの漢字は簡体中国語のものに戻ってしまいました。
今回は、Noto Sans CJK Regular.woff2
をcommit e9bd6abのものに差し替えることで日本語フォントを改善してみます。
実際に差し替える#
- Blenderがインストールされているディレクトリへ移動する
${blenderのバージョンの数値}
>datafiles
>fonts
へ移動するNoto Sans CJK Regular.woff2
を差し替えるNoto Sans CJK Regular.woff2
は、projects.blender.orgのView Raw
からダウンロードできる- Blenderを再起動する
- done!
あとがき#
droidsans.ttf
に全部詰め込まれていた時は、FontForge
というソフトウェアを使いDejaVu Sans
とNoto Sans CJK JP
を合成し、droidsans.ttf
を置き換えていましたが、おおまかな言語ごとにフォントが分けられるようになってからは、差し替えがずいぶんと楽になりました。